〜失われた「共鳴」と「本来の自分」を取り戻すために〜
現代を生きる私たちは、日々膨大な情報を処理し、効率を求められ、正しさを競い合っています。
その中で、ふと「世界が極端に分断されている」「頭ばかりが疲れて、心が動かない」と感じることはないでしょうか。
精神科医であり哲学者のイアン・マクギルクリストは、現代の私たちの状態を次のようなセンセーショナルな言葉で表現しています。
「現代人の多くは、右側に脳卒中を起こしたような状態で生きている」
もちろん、これは物理的な病気の話ではありません。
私たちが生きるこの現代社会のシステムそのものが、「左脳」の機能に極端に偏り、「右脳」の働きを麻痺させてしまっているという鋭い指摘なのです。
これはメタファーではなく、科学的な「注意」の事実
かつて「左脳は論理、右脳は芸術」といった単純な機能の分割が流行しましたが、マクギルクリストが伝えているのはそうした古い神話ではありません。
両者の真の違いは「何をするか」ではなく、**「世界に対して『どのように』注意を向けるか」**という神経学的な事実に基づいています。
彼はこれを進化の過程、特に鳥などの動物の例で説明しています。
- 左脳(焦点の注意):
鳥が地面の小さな種(エサ)を見つけ、正確にくちばしでくわえるためには、
対象を背景から切り離し、極度に狭く鋭い「焦点」を合わせる必要があります。
物事を操作し、獲得するための注意です。
これが左脳の物理的な役割です。 - 右脳(開かれた注意):
しかし、エサに夢中になっている間に天敵に食べられては困ります。
そのため、同時に周囲の空間全体を広く見渡し、何か変化がないか、
仲間がどこにいるかを常に警戒・把握する「開かれた注意」が必要です。
これが右脳の物理的な役割です。
人間においても、この神経学的な構造は同じです。
右脳は実際に、全体性、文脈、他者との共鳴(つながり)を捉えるための神経基盤として機能しているのです。
使者が主人を乗っ取った「分断の社会」
マクギルクリストは、全体を捉える右脳を「主人」、細部を処理する左脳を「使者」と呼びました。
本来、左脳が集めた断片的な情報は、右脳という豊かな文脈の中で統合されて初めて意味を持ちます。
しかし現代は、使者であるはずの左脳が暴走し、「自分がこの世界の支配者だ」と勘違いしている状態です。これが「右脳の脳卒中」です。
左脳は物事を「白か黒か」「敵か味方か」と切り分け、カテゴリーに押し込もうとします。
その結果、本来のバランスが崩れ、異なる意見を極端に排除し合う社会の分断が起きています。
相手の全体像を見ず、自分たちのルールの枠(コード)の中だけで正しさを主張し合う——
こうした左脳偏重の先に、豊かな未来はありません。
インテグリティと「共鳴」を取り戻す
レゾナンスコードが目指すのは、この「右脳(主人)の座」を取り戻すプロセスです。
お互いの良いところを認め合い、問題があれば対話を通じて改善していく。
そうしたバランスの取れた姿勢は、右脳の「全体性を捉える開かれた注意」からしか生まれません。
左脳的な「正解」や「効率」の枠組みから一歩外に出ること。 思考のノイズを静め、本来の自分自身と深く一致して生きること(インテグリティ)。
私たちが世界をコントロールしようとする手を休め、目の前の命とただ「共にいる」ことを選んだとき、そこに失われていたつながりが蘇ります。
世界が発する響きに耳を澄ませ、生きた現実と共鳴し合うこと。
それこそが、分断された世界を癒やす最も確かな道なのです。
Catalyst 和田達哉
Resonance Code 主宰
レゾナンスコード―魂の設計図を目覚めさせる旅
お知らせ
▼レゾナンスコード 体験セミナー・各種ワークショップの情報はプログラムをご覧ください。
